臨床心理士とは

文部科学省認可資格である「臨床心理士」とは、“こころのスペシャリスト”が必要であるという社会的要請により1988年に創設された資格です。2005年4月現在で、「臨床心理士」資格取得者数は13,253名にのぼります。

心理の資格には国家資格が存在しないため、心理の専門家であることを証明する資格は、「臨床心理士」以外にも多くの資格が存在します。その例としては、「認定心理士」「産業カウンセラー」など民間団体・学会により付与されるカウンセラー資格があげられます。

臨床心理士」は、他カウンセラー資格と異なるその高い専門性を維持するために、資格取得希望者は臨床心理士資格の認定機関である、臨床心理士資格認定協会より、講義カリキュラム、実習設備等の臨床心理士養成機関としての条件を満たした大学院(臨床心理士指定大学院)を修了することが義務付けられています。

加えて、高い専門性を維持するために臨床心理士資格取得後5年ごとの資格更新制度を導入しており、資格取得後も技術の向上や日々の鍛錬を臨床心理士資格所有者に要求することによって、資格取得者の水準維持にも配慮しています。

こういったことから、「臨床心理士」は他の心理系資格とは一線を画した心理系資格の最上位資格であると言われています。

心理系の国家資格が存在しない現状では、心理学を専門的に学んでおらず、知識も経験も不十分なカウンセラーが増加し、民間のカウンセリングセンターなどでカウンセリング業務を行っている状況が見受けられます。

しかし現在では、臨床心理士指定大学院の増加によって、大学院レベルの高度な専門性と研究能力、豊富な研修経験を有する心理学の専門家である「臨床心理士」が数多く誕生しはじめています。
このような状況がより進めば、カウンセラーといわれる職業につく人々は、勤務領域に関わらず「臨床心理士」の取得が最低条件となってくることでしょう。